音域

その41「低い声が得意だと高い声は細くなる?」

質問

低い声が得意で低い方に広い人は、高い声に行けば行くほど裏声っぽく聞こえやすい、軽くなりやすいと言う話を聞きました。
これは出る出ないの話ではないですが、もともと声の高い人はかなり高い音までその声質を維持できるのに対して、声の低い人は高くなるにつれどんどん細くなっていくようです。

何事も訓練次第とは言いますが、そういう差はあると思うのです。どのようにお考えでしょうか?


回答

この質問の意味を僕が完全に理解出来ているかどうか分からないのですが

これに対する僕の返答を書いてみたいと思います。

要はただの「高い声」と言う事ではなく、

「地声のような高い声」を出すと考えて、と言う事ですよね。

その「低音が得意」と言うのが、

どれだけ低い音が出ると上記の「低音が得意な人」に当てはまるか、

そしてどこから上を「かなり高い音」と呼ぶかはちょっと分からりませんが、

「低い声が得意だと高音で細く裏声のようになってしまいやすい」

という傾向ももしかしたらあるかもしれないのですが

一概にそう決め付ける事も出来ないのではないのではないかと思います。

なぜかと言うと、低い声が出ない人でもそうなる傾向の人もいるし、

逆に低い声が出る人でもそうならない人もいるからです。

例えば弦楽器だと、

弦を緩ませると音は低くなり、弦を張ると音は高くなりますよね。

管楽器でも唇に例えると同じように考えられます。

低音が得意で高音が苦手な人は

声帯を緩ませる事は出来ますが、

高音域で声帯を閉めたり

声帯の閉める形を作りにくい傾向があるんだろう、と僕は考えています。

ただ、それは低い声が得意かどうかではなく、

高い声が出せない人全般に言える事です。

また、低い声が得意で高い声もしっかり出せる人は

高音域で声帯を閉める事が出来ているように見えます。

高音域が裏声っぽく聴こえるか地声っぽく聴こえるかの違いは、

「声帯が閉まってエッジがある状態」か、(これに関してはまたいつか書きます)

「声帯が開いているか」の違いだと僕は考えているのですが、

この辺のコントロールが出来れば低音が豊かな方でも

高音域を充分に使いこなせるのでは、と思います。

「低い声も高い声もしっかり出せる人」はうちの生徒でもいますが、

それに当てはまる海外のたくさんいる歌手だと

例えばマライアキャリーやサラヴォーンなどがいます。

(ここに例を挙げた以外にも、実際いくらでもいると思います)

男性だと曲間でそこまで低い声を出すことは少ないので

ちょっと例が出しづらいですが、

僕を例に出すと、僕は低い声が得意な方に含まれると思います。

クラシックのバスのオペラ歌手ほどではありませんが、

でも僕の低音は普通の人よりも出ます。

昔は高い声で歌う事が出来なかったので

その当時は声を重く太くしていましたが、

高い声を出せるようになってからは声を軽い感じに作っています。

(元々軽めの声が好きだったので)

もちろん昔のような重い響きのまま高音を歌うことも出来ます。

なので「低音が得意な人の高音がどうなるか」

と言うのもその人の声帯や喉頭周辺などのコントロール次第ではないか、

という風に僕は考えています。

その人の生まれついての喉の使い方もあるので、

使いやすい形、使いにくい形などあると思います。

動かし方が分からなくて全く動いてない筋肉もあるかもしれません。

それらを動かしやすくするトレーニングはありますが、

(これに関してはうちのメソッドは充実してると思います)

ただ最終的には本人がその動かし方を掴めるかどうか、になります。

と色々書かせていただきましたが最終的ににまとめると、

僕は自分のような例もいくつも実際に見ているので、

正しい方法でチャレンジすれば可能性はあるのだ!と

考えて頂ければと思います(^-^)/

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