【質問】
いつもお世話になってます、生徒の〇〇です。
先生のレッスンのお陰で、
声の悩みとコンプレックスがなくなりました。
今日は先生に聞きたい事がありメールさせて頂きました。
声は消耗品だからあまり使い過ぎない方が良い、
という話を聞いたのですが、そうなのでしょうか?
今まで練習時間を沢山取っていたので、
それを続けて大丈夫か知りたいです。
ご回答宜しくお願い致します。
【回答】
声が消耗品かどうかについては、
声帯の仕組みが分かると答えも自ずと見えてくると思います。
声は日常の会話でも使用するため使わない人はほぼ存在しませんが、
その声を出す楽器本体である声帯は喉の中にあります。
声帯という2枚のヒダは発声をする時に合わさって振動を起こします。
振動すると毎秒数百回以上の高速で触れ合うため
表面が擦れて徐々に傷つきます。
また、振動時の刺激や負担が強い場合は
痛みが周囲に波及することもあります。
声帯が使われる時のダメージは常に一定ではなく、
発声法や湿度、声の高さなどによって大きく変わります。
そしてもう一つ大事なことですが、
声帯を含め人間の体は自己治癒能力が備わっているので、
多少の傷は自分で回復できます。
私たちが普段問題なく声が出せるのは、
多少ダメージを受けても回復しているからなのです。
これらをまず知っておくことが大前提なのですが、
ここから以下のことが導けます。
声は擦れて傷つくという意味では消耗するが、
消耗したとしてもきちんと回復していく楽器である。
もし消耗品になってしまうとしたら、
毎日の回復量よりも負荷の方が大きくなった場合である。
なので、
・発声時の声帯の負担を減らすこと
・声帯の回復量を増やすこと
ボイスユーザーはこの2つの状態をいかに作るかが大事です。
それらが守れていれば使い過ぎても衰えることはありませんから、
声は別に消耗品ということにはならないでしょう。
プロの声優や歌手を見ていても、
高齢になってもなお現役で歌い続けている方がたくさんいますよね。
プロの歌手やプロのボイスユーザーは
普通の人より声を長くたくさん出してきているはずです。
ただの消耗品であるならば
たくさんの時間発声しているボイスユーザーの声は
年々普通の人よりもむしろ悪化するでしょうが、
実際には年老いてもなお良い声を維持している方が多いのです。
ですのでこれは声帯を消耗しないように温存したからではなく、
声を鍛え続けて衰えないようにしてきたからという見方が正しいように思えます。
私のおススメは、
声は出さないよりは出した方が良いということ。
そして、喉を痛めたり声が枯れるほど出すべきではないということです。
すぐに喉を痛めたり声が枯れる場合は
発声自体に問題があることもあるので、
その場合はトレーニングしてより負担のない発声に変えていくのが良いでしょう。
痛めたり枯れるような予兆がなければ、
そんなに気にせず今まで通り練習して大丈夫かと思います。
さらに声を磨いていってみて下さいね。
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