こんにちは、ボイストレーナーAKIRAです。
ボイストレーニングや歌で、
「歌を歌う時に息を口で吸うべきか鼻で吸うべきか分からない」
という声をたまに見かけます。
口から吸う場合と鼻から吸う場合では
それぞれ違うメリットとデメリットがあります。
口から息を吸うメリットは、
空気を入れる面積が鼻よりも大きく作れるので、
一瞬で多くの空気を取り込むことが出来る点です。
歌を歌う時にはいつも充分な呼吸の時間があるわけではなく、
一瞬で息を吸わなければならないことも多々あります。
そんな時に口から一気に息を吸えば、
余裕を持って必要な量の空気を肺に入れることが出来ます。
ただ口腔は鼻腔と比べると乾きやすいので、
声帯を乾燥させやすいというデメリットがあります。
鼻から息を吸うメリットは、
鼻の中は口の中よりも加温、加湿機能が高いという点です。
鼻腔には様々な役割があります。
鼻から息を吸う時に、通った空気に加温と加湿をしてくれます。
鼻腔の中にある粘膜には
毛細血管がかなり多く張り巡らされていて、
ちょうど車のラジエーターのようになっています。
そのお陰で吸った息がそこを通過するときには
一気に温度が適温になります。
また、健康な人でも鼻の中から
気付かない程度の鼻水が流れ出て腔内の湿度を保っていて、
その保湿のお陰で鼻で息を吸うと
基本的に空気が鼻腔を通る間に湿度は90%以上となります。
ですので口よりも鼻から息を入れた方が声帯には優しいということになります。
では実際に歌う時に
全ての吸気を鼻からで賄えるかというとそうもいかず、
鼻は空気の通る面積が小さいため
必要な量の空気を一瞬のブレスの間で入れることは難しいのです。
無理に吸おうと頑張ると鼻をすする音がうるさくなったり、
また鼻粘膜への刺激が強くなり鼻炎になる可能性もあるでしょう。
ですので歌を歌う場合に全てを鼻呼吸で、
というのは難しいのですが、
私は鼻と口の両方で吸うのが最も良い息の吸い方だと考えています。
基本は鼻から吸い、
足りない分を同時に口から吸うぐらいの感覚がいいですね。
声帯はいつも保湿されていると、
粘膜表面の柔らかさも保たれやすくなり振動しやすくなります。
喉の渇きを感じることも少なくなるでしょう。
是非試してみてください(‘-^*)/
3オクターブは当たり前! 喉に優しい魅惑のハイトーンボイス養成メソッド
¥1,620
Amazon.co.jp
東京中野区のボイストレーニングスクール
IPC VOICE STUDIO◆都内で対面レッスンの他、全国でオンラインレッスンが受講可能です。
レッスンや各種お問い合わせはこちら
◆当スクールHPです。
IPC VOICE STUDIOオフィシャルHP
この記事へのコメントはありません。