ボイトレ

音痴は直せる!歌が苦手な人に伝えたい事。

こんにちは、ボイストレーナーAKIRAです。

今回は「音痴」は直せるということについて少し書いていきますね。

目次

「歌が下手は生まれつき」はもう古い

歌って恥ずかしくないくらいになれれば良い
人にちゃんと聴かせられるくらいになりたい
歌で人を感動させたい、泣かせたい

このように、人それぞれ目標は違うと思います。

まず始めにお伝えしたいのは、
あなたが今より歌が上手くなるのは実はそんなに難しいことではなく、
正しい方法でトレーニングをしていけばかなりの確率でレベルアップが可能だ

ということです。

「本当に?」
「ちょっと信じられないなぁ」

なんて疑う人もいるかもしれません。

でも本当ですよ。

2年ほど前に知り合った方にもこんなことを言われました。

「歌って元々下手な人は練習しても上手くなれないんでしょ?」

私は「いやいや、そんなことないよ!」という話をしましたが、
そのような考えを持っている人がいるのも事実です。

私が長年ボイストレーナーとして多くの方の指導をしてきた中で分かっていることの一つは、
「歌が上手くなれるかどうか」というのは
「コツを掴めるかどうか」がまず最も大きいということなんです。

例えば私が行ってきたレッスンの例を二つ挙げてみましょう。

独学で4年間歌を歌っていて、どうしても解決しない悩みを持っていた方に私がレッスンをしたところ、
3ヶ月でその悩みを解決することに成功しました。

また、他のスクールで2年間歌を習っていても全く上達しなかった方に私が半年間レッスンをしたところ、
その方の歌声は見違えるように変わっていきました。

「今までの2年間は何だったんだ」とその方が驚いていたのが印象的でした。

私がレッスンした中にはこのようなケースがとてもたくさんあります。

歌を練習している方には、自己流でやっている方もいれば
スクールなどでボイストレーニングを受けている方もいると思いますが、

実はボイストレーニングというのは2年どころではなく
6年、7年という長い期間トレーニングをしても伸びないという話も珍しくはないのです。

そういう方に実際何人もお会いしてきましたし、探してみればたくさんいらっしゃると思います。

トレーニングしているのに伸びないという状況はなぜ生まれるのでしょうか。

簡単に言ってしまうと、多くのケースではやり方が間違っているんですよね。

右に行かなければいけないのに左にいくら進んでも目的地に辿り着けないのと同じで、
適切な方法を行わなければ声を出してトレーニングをいくら行っても良くはならないのです。

その適切な方法を知れるかどうか、そしてポイントを掴めるかどうか、
というのが、歌が上達する上でかなり重要なのです。

ですので、

“年月をかけて勉強したけど全然上手くならなかった”という方も、
“自分には才能がないんだ”という方も、
“自分はこれが限界なんだ”と思い込んでしまっている方も、

「自分には才能がないのではなくて、やり方が分からないだけなんだ」
「自分も歌を上達する方法があるんだ!」

こんな風に前向きに考えていってもらえたらと思います。

大丈夫です、上手くなるためのコツや方法についてはこのブログやレッスンでじっくり紹介していきます。

そもそも声や歌というのはその人の心理状態がとても表に出やすいので、
ネガティブな考え方をすること自体あまり良くありません。

前向きな心でいるということは、それだけであなたの歌声にもとても良い影響を与えます。

トレーニングに対してもいつもポジティブに、いつもプラスの考え方をするクセをつけていきましょう。

音痴を直す効果的な方法がなかった

歌が上手く歌えないこと、または音痴に関して
“生まれつきだから直らないだろう”と考えている方も多いですが、これはなぜでしょうか。

それは、音痴を直す具体的な方法を知っている方、
その方法を扱って指導出来る指導者が世の中にとても少ないからです。
効果的な対処法が分からない方が多いのです。

具体的な方法や理屈が分かっていると、
歌が上手く歌えない方の多くは、実際にはかなり改善が出来るということが分かってきます。

歌が上手く歌えないと一言で言っても、
そもそも「何が原因で上手く歌えないのか」そこを探っていくと、実はいくつものタイプが存在します。

その方がどのタイプに当てはまるのかによって、やるべき事、意識するべきことというのは全く変わってくるので、
「あの人はこういうやり方で上手くいった」
という例があったとしても、あなたがそれと同じことをして上手くいくとは限らないのです。

もちろんあなたがその方と同じタイプであれば、同じことをして上手くいくでしょう。
ただ歌っているだけで歌が上手くなっていく、というケースもあります。

何となく練習をしているだけでも結果的に正しいトレーニングをしていた、という可能性もありますから
そういう方はラッキーだと思います。

ですが、歌の場合は
「自分はどうすれば上手くなるのか」「何が悪いのか」という所が、
その当事者に分からないケースがとても多いのです。

スポーツやゲームのように勝ち負けがはっきり分かったりタイムや点数が出れば良いのですが、歌はそうではありません。
芸術の分野というものは、見る人や聴く人によって点数や評価が異なります。

そんな曖昧な世界ですので、

今自分は上手くいっているのか、ダメなのか、
ダメだとしたらどこが良くないのか、それはどうしたら良くなるのか、

この辺が自分だけだとどうしても見えにくいのです。

そのあたりも踏まえてあなたがどう考えていけばよいのか、
どういう基準で自分の歌を判断していけばよいのか、
という所をしっかりお伝えしていきたいと思います。

音痴には全て理由がある

歌が上手く歌えないと一言で言っても、
実はそれは一つの問題点から起こっているのではなく、いくつもの原因が絡み合ったりしています。

その原因をしっかり対処しないと根本的な解決はなかなか難しいのですが、
逆に言うと、原因さえ正しく知ることが出来れば解決法もはっきり見えてきます。

例えば歌が上手く聴こえない原因は

・音程が外れている
・リズムがズレている
・声質が魅力的でない
・声が曲に合っていない
・声量がない
・滑舌が悪い
・音域が狭い
・声が苦しそう
・声が不安定になる
・歌い方が単調になる

大まかにこのようにざっと挙げていくことが出来ます。
細かく挙げるとさらにたくさん出てきますし、
これらのそれぞれにさらにいくつものそうなってしまう原因があるんです。

つまり音程が外れているという所を見ていくと、
それがその人の声の出し方に原因があるのか、
それともその人の音程のイメージが出来ていないのが原因なのか、
または別の理由で外れてしまっているのか…

発声に問題があるせいで音が外れてしまうとしたら、これは発声を鍛えなければいけません。

でももしそうではなく、本人が記憶している音程のイメージが曖昧なのが原因で音が外れているんだとしたら
ただ発声を鍛えているだけでは歌の音程はなかなか良くなりません。

その場合は、音感や音に対する記憶力を鍛えていった方が効率良く上達していきます。

このように、原因がどこにあるのかがはっきり分かれば、そこを対処すれば良いだけなのですが
これがはっきり分からないために闇雲に練習をして上手くいかなかった、というケースがとても多いのです。

なんとなく練習してたらたまたま狙いが当たって上手くなっていくラッキーなケースもあります。

ただ、もし時間を無駄にしたくない、確実に自分の歌を良くしていきたいと思うのでしたら、
ある程度自分の問題点・原因を正確に狙って対処していった方があなたの歌は変わっていくのです。

歌もスポーツと同じ

歌はスポーツと似ている所がいくつかあります。
そこで一度スポーツを例に出して考えてみましょうか。

テニスで想像してみましょう。
やり方を教わったことがなく、全く経験もない方がテニスをしたとしたら、
果たしてその方は上手くプレイが出来るでしょうか?

普通に考えたら、その方が上手にプレイするのは難しいだろうとイメージ出来ますよね。

スポーツ全般が得意な、運動神経の良い方であれば上手にプレイ出来る可能性もあるかもしれませんが、
それでもちゃんと練習をしている相手には敵わないでしょう。

では、その方がもし1年間テニスのルールやコツを勉強して練習したとしたら、上手にプレイすることが出来るでしょうか。

今度はどうでしょう。

何年も経験のあるプレイヤーには敵わないかもしれませんが、
それでもきっと普通の人よりも上手くプレイが出来るようになるだろう、そうイメージ出来ると思います。

さて、では歌はどうなのかと言うと、歌でも同じことが言えるのです。
誰にも歌を教わっていない、歌を歌う練習をしていない人が果たして上手く歌えるのかというと、

これもやはり答えはノーなんです。

つまり、歌い方を教わることもなく練習もしていないのであれば、
歌が歌えないというのは特別なことではなく、むしろ当たり前のことなのです。

でも例えば、1年間歌のルールやコツを勉強して練習したとしたらどうでしょう。

答えは『スポーツと同じようにその人はその1年間分のレベルアップが可能』なのです。

ですのでスポーツと同じく、努力をすれば努力をしただけ上達が出来るということです。
ただし、練習の方法が正しいものでなければ努力をしても変わらない可能性もあるので
“どんな練習を行うのか”その内容には注意が必要です。

不思議なことに、歌を教わった経験がないのに歌が上手く歌える、という方もいますよね。
きっとあなたの周りにもいるんじゃないでしょうか。
でもこれにも実はきちんとした理由があるのです。

その理由の一つとして、私たちは幼い頃からコミュニケーションを取るために声を使っている、
という点が挙げられます。

生まれてから私達は親に言葉を教わる機会はあっても、正しい発声の仕方を教わることはまずありません。
ほとんどの方は成長していく中で独学で声の出し方、声の使い方を習得していきます。

この時に運良く上手な声の出し方を身に付けられれば、生まれつき良い発声になることが出来ますが、
もし効率の悪い声の出し方を身に付けてしまうと、声を出すのに色々と制限がかかる発声となってしまいます。

それでも話す時にはそこまで困らないかもしれませんが、
歌う時というのは会話では使わないような声量、広い音域が必要になってくるので、
そこでどうしても支障が出てきてしまう、というわけです。

声のコントロールが自由に出来れば思い描いたフレーズがそのまま歌えますから、
そういう方はやはり歌が上手く歌えるんですよね。

また、小さい頃に楽器を習っていたり、音楽を聴く習慣があったり、ダンスをしていたり…、
このように音楽の感性が身に付きやすい生活をしていると
「上手い歌の音声イメージ」というのが頭の中で想像しやすいので、
そういう環境で過ごしてきた方の中には歌が上手く歌える方がたくさんいます。

これはスポーツで言うなら運動神経、運動のカンというやつですが、
そのカンがある方はどのスポーツをやってもそれなりに上手くこなしたり、習得が早いんですよね。

それと同じことが音楽の中でも言えます。
音楽的なカンを持っている方は何の楽器をやってもある程度上手く対応が出来ます。
歌も同じで、そのカンを持っている方のほうが歌を上手く歌いやすいというわけです。

ただ発声にしても、音感にしても、トレーニングで後天的に成長させていくことが出来ます。
自分の素質について考える必要は全くありません。
あなたがどういう環境で育ったにせよ、
あなたに足りない部分はこれからのトレーニングで補っていけば良いのです。

苦手意識は悪循環を作ってしまう

人は苦手意識のあるものを避けようとしますが、
それが時として悪循環を作ってしまうこともあります。

例えば「自分は歌は得意じゃないから歌いたくないなぁ」と思っていると、自然に歌う頻度は低くなります。

ここで気をつけなくてはならないのが、
歌は芸術でありながらスポーツのような筋肉運動でもあるので

歌を歌わなくなってしまうと、発声の筋肉が…

・弱く硬くなってくる
・少しずつ動きにくくなってくる
・コントロールしづらくなってくる

このような理由により、さらに歌えなくなってしまうのです。

つまり歌の苦手な方が歌うことを避けてしまうせいで、
さらに歌が苦手になっていってしまう…という悪循環が作られてしまいます。

逆に歌が得意な方や歌が好きな方というのは、歌うことが楽しいのでどんどん歌う頻度が増えていき、
それによって歌はどんどん上手くなり…というように良い循環が生まれてきます。

歌でもスポーツでも料理でも、何でも数をこなしていく方がどんどん上手くなっていきますよね。

そうやって歌を歌う時間が増えれば増えるほど、
歌のことを考える時間が増えれば増えるほど、レベルアップするスピードも速くなっていきます。

ですので苦手意識というのは、歌が上手くなるためには持っていないほうが良いのです。

“苦手意識を消す”というのはそう簡単にはいかない場合もありますが、
歌が上達していくと共に少しずつ歌を好きになっていって
“もっともっと歌いたくなる”という良い循環を作り出すことが出来たら理想的だと思います。

そうなっていけるように少しずつトレーニングをしていってみましょう。

また、特に歌について苦手意識はないという方も、
もし“もっと歌が上手くなりたい”と思ったのなら、
歌のことを考える時間を少し増やしてみましょう。

その考える時間があなたの歌をもっと上手くしてくれますよ!

才能がないと諦めるのはまだ早い

冒頭でも書きましたが、上手く歌うというのはコツが掴めるかどうかでそれが出来るか出来ないかが決まります。
練習をしてどんどん上手くなっている人達というのは、つまり『コツを掴んでいる人達』ということなのです。

歌が上手くなりたいけど自信がない…
自分には歌の才能がないんじゃないか…

なんて考えている方にこれは何度でもお伝えしたいことなのですが、
私は今までレッスンの中で、
ずっと歌声で伸び悩んでいた方でもコツを知ることで飛躍的に変わっていく姿をたくさん見てきました。

開花しない原因があって上手く歌えなかった方に、
それを一つ取り外してあげるとみるみる上達していった、というケースがたくさんあります。

何を持って才能とするかにもよりますが、
私がお手伝いした方々全員が果たして歌の才能があったのかと言うと、私には分かりません。

ある方もいたのかもしれないし、ない方もいたのかもしれません。
そもそもその人に本当に歌の才能があるかどうかというのは誰にも分からないのです。

例えばあなたが今現在上手く歌えていなかったとしても、
コツさえ掴めばその方々のように一気に歌が上手くなれる可能性があります。

才能があったから彼らは上手くなれたわけではなく、“歌うコツを知ったから”上手くなることが出来たのです。

あなたが今現在上手く歌えていないということは、
今後一生あなたが上手く歌えないということに繋がるわけではありません。

あなたが今現在上手く歌えていないということは、
あなたが歌う才能を持っていないということに繋がるわけではありません。

もしかしたらあなたは大きな歌の素質を持っているのかもしれません。
あなたがそれに気付いていないだけなのかもしれません。

そんな風に考えてみるのはどうでしょうか。
本当に何かのきっかけがあれば、あなたの歌声は開花するかもしれませんよ。

あなたが持つ自分だけの楽器

あなたが普段出している声は、のどの中にある声帯という楽器から生まれています。
この楽器はどこかから買ってきて取り付けるというわけではなく、
生まれた時からずっとあなたの体の中に備わっているものです。

楽器本体である声帯の形
声帯から生まれた音を響かせる共鳴腔の形
それらを動かす筋肉の動き

というのは人それぞれ違っていて、かなり個人差があります。

これはつまり、大げさに聞こえてしまうかもしれませんが、
みんな同じ楽器を持っているということではなく、
あなたはあなたにだけ与えられた特別な楽器を持っていて、
あなたにしか出せない声、あなたにしか歌えない歌を持っているということなのです。

あなたの持っているその楽器はどこかでお金を出せば手に入るというものではありません。
作り変えたり誰かに売り渡したりすることも出来ません。

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