【質問】
ロングトーンを安定させるにはどのような練習をすればよろしいでしょうか?
綺麗な安定したロングトーンができず、2年以上悩んでいます。
ロングトーンが安定しないから歌も安定せず、途方に暮れています。
スクールの先生には、声帯を閉じすぎ、開きすぎの
感覚が掴めていないと言われています。
自分の声が見つからず、声をだすのがこわいくらいで、
質問させていただきました。
練習は週5~7回しています。
よろしくお願い致します。
【回答】
かなりしっかり練習をされているようなので、
おそらくプロを志望されている方かと思います。
ご質問に対する解決法ですが、
ロングトーンが具体的にどのようになっているのかによります。
ロングトーンが上手くできない状況で
簡単に予想できるタイプ分けとしては、
・ロングトーン中に無意識でビブラートが入ってしまう
・音が不周期にブレて音程が定まらない
・伸ばしてるうちに音程が下がってしまう、または上がってしまう
など以上のようなものが考えられます。
このようなロングトーンが不安定になる要素としては
声帯に当てる呼気量が多過ぎることや
喉頭の硬さ、声帯の力みなどが関係してきます。
また、稀なケースでは
痙攣性発声障害や音声振戦症などの特殊な疾患もあります。
が、これらは歌う時に関わらず
話声時にも声が震えてしまう疾患なので
おそらく今回の場合はこちらには当てはまらないでしょう。
まずは声帯に当てる呼気量が多過ぎるケースについてです。
これは20年近く前の私もそうでしたが、
腹式呼吸などを意識し過ぎていると
本来声帯に当てるべき量を超えて息を吐いてしまっている場合があります。
呼気が多過ぎる、強過ぎる事で
逆に声帯の閉鎖する力を呼気が上回ってしまい
声帯が開いてしまい閉鎖不全に陥ってしまうのです。
こういう場合は息の量を少し抑えてみると解決しますが、
その人の発声のクセや慣れなどもあるので
呼気量を抑えると初めは上手く発声出来なくなる方もいます。
ですので誰か信頼できるトレーナーなどに
期間を作って指導してもらった方がいいかもしれません。
もう一つの喉頭や声帯の力みによる音程のブレについてです。
力みや硬さによる音程のブレである場合、
音程を真っすぐ、という意識よりも
ビブラートをどんどんかける練習をしたり
2音間の音程を素早く往復する練習をすると改善する事が多いです。
意図的にビブラートをかけたりする事で
音程のコントロール能力が高まったり
喉頭周囲の緊張緩和、
喉頭周囲の体性感覚も鋭くなり、
結果的に音を真っすぐ伸ばしたりしやすくなります。
また、音程を高速移動するような
R&Bの歌手のコピーなどをして練習してみたりするのも
ビブラートをかけるのと同じように
喉を柔らかくしてくれるでしょう。
どちらのタイプかは分かりませんが、
両方アプローチすると改善する確率も上がるので試してみてください。
文章で気になる点としては、
「2年以上悩んでいる」
「声を出すのが怖い」
などの点でしょうか。
声の出具合はメンタルからも影響してくるので、
ロングトーンが出来ない事が原因になって
声が出しにくくなったりより不安定になってきている可能性もあります。
歌は完璧であるに越したことはないのですが、
例えば微妙に声がブレた所で
その人の歌の魅力が大きく失われるわけではありません。
また、完璧なロングトーンが出来たからと言って
それだけで歌でご飯が食べれるようになるわけでもありません。
他の事に熱中していたりすると
知らないうちにある日直っている、
なんてこともありますので
私の意見としてはロングトーンの事で悩んでしまうよりは
あまり狭い視野でそこに固執しすぎない方がいいような気もします。
悩み過ぎるとどんどんドツボにはまって
精神的に追い詰められて
声が益々出なくなっていってしまうケースもあるので、
どこかで抜け出す事が必要になります。
メンタルの難しい所は、
気持ちが落ちている時ほど脳機能も低下しやすくなり
今の自分の精神状態が大丈夫なのか、危ないのかという
自己判断ができなくなりやすい点です。
現在の活動状況は分からないのですが、
精神的に辛いようであれば
例えば別の場所で歌ってみたり活動場所を変えてみたりなど、
そういう気分転換も良い影響を与えてくれるかもしれません。
気持ち良く歌えるようになるといいですね!
参考にしてみてください。
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