Q&A

安定感のある声を出したいです。

メルマガでのQ&Aを掲載しております。

【質問】

間も無く還暦を迎える主婦です。

「30年くらい」サークルなどで歌を教えてきました。
歌は独学です。

短大で声楽の先生からその道に進むのなら
紹介したい先生がいると言われていたので
歌は歌える方だと思っていました。

教えるようになって初めて演歌やポップス色んな分野に挑戦してきました。
私の声はソフトで細いので
太い演歌を歌うための声質ではありませんでした。

やっと少しずつ技術的な事ができる様にはなってきましたが、
とても人前で歌手の様には歌えません。

実力不足なのがいつも頭にあり辛いです
教える立場でなければこんなに悩むこともなかったと思います。

歌が下手でも教えられると、
色んな方々に励まされていますが、
その度に落ち込みます。

バンドでも歌う様になりましたが声量がたりません。
あとピッチもたまに不安定な所に気づきます。

安定感のある声を出したいのですがアドバイスをお願い致します。
 

【回答】

ご自身の歌声について色々お悩みのようですね。

でも30年歌を教えてきたその実績は素晴らしいと思います。
 

質問者さんの声はソフトで細いという事ですが、
その2つの悩みと声量が足りないという悩みは
同じ原因から起こってる可能性があるため、
もしそうであれば1~3種類程度のトレーニング法でも
解決できる見通しが立ちます。

実際の声を聴いていないので断定は出来ないのですが、
ある程度推測で書かせて頂きますね。
 

まず声が細いという事ですが、
これは声帯が何かの原因できちんと振動を起こせていないか、
または声道上の共鳴腔が狭くて声が上手く響いていない可能性があります。
 

また、声がソフトという言葉を
どういうニュアンスで用いているかにもよりますが、
私の経験上では声帯がきちんと閉鎖されていない状態の声に対して
そういう印象を持つことがあります。

ですので、声帯閉鎖が弱いため声門下圧を作れず声の芯がなかったり、
または空気が漏れて掠れているような状態かもしれません。

これらの症状のどれか、または全てを持っているものと思います。
 

声が上手く共鳴していなくて響いていない場合、
または声帯閉鎖が弱い場合、どちらにしても
声量は落ちるという特徴を持っているため
これを改善していくと声量は現在よりも上がっていくでしょう。

 

声の細さについてですが、
単純に共鳴腔が狭くて音色が細くなっている場合であれば
口の中、喉の中を欠伸をする時のように広げてみたり
喉頭を少し下げるような動きを取れば
それだけである程度音色は太くなって改善するかと思います。

その際舌の中腹部が咽頭の後壁に近づくと声がこもりやすくなるので
舌が声道(声の通り道)を遮らないように気を付けましょう。

共鳴腔の形を広げたり変える事で
様々な声質を作る事が可能です。

その中で自分の一番好きな太さ、質感を探してみるといいでしょう。
 

声がソフトという所については
声帯の閉鎖が弱くてそういう印象の音になる事があります。

また、先ほどの声の細さも閉鎖の弱さが起因になっているケースもあります。
 

閉鎖の弱さが原因の場合は
声帯の振動効率を高めれば良いのですが、
それには歌唱や発声をする際の息の量を少なく意識したり
声帯の開閉の感覚を掴むために
掠れた声を出したり張りのある声を出したりを
交互に繰り返してみるといいでしょう。

また、喉頭や声帯の筋緊張によって
声帯の閉鎖不全が起こっている場合には
ビブラートをかけたり声を揺らすと声に張りが出てきます。

ビブラートには共鳴腔を広げる効果もあるので、
声の細さも一緒に改善するでしょう。

この辺のいくつかの方法を取ると改善するのではと思います。
 

ただ例えば声帯の閉鎖不全が何かの疾患によるものだと
トレーニングの効果は出にくくなるので
声帯が正常な状態であることが条件になります。
 

今回少し書いたように
いくつかの悩みを抱えていても原因は同じ所から来ていて
一つのポイントを改善すると他の部分も良くなるケースもあります。
 

これから今まで以上に楽しく歌えるようになるといいですね!

参考にしてみてください。

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