※メルマガでのQ&Aを掲載しております。
【質問】
いつも大変お世話になっております。
生徒の〇〇です。
尊敬しているAKIRA先生に色々質問出来るということで、
とてもワクワクしています。
私に先生のことを紹介してくれた××も言っていたのですが、
先生の話は音楽以外の事も内容が深く勉強になる事が多いです。
今後レッスンの時に聞けなかった事などは、
遠慮なくこちらでどんどん質問させていただきますね。
今日は歌についての話なのですが、
先日お話していた時代による歌の流行の変化についての話を
もう少し詳しくお聞かせいただきたいです。
宜しくお願いします。
【回答】
ありがとうございます。
全ての物事には流行があります。
仕事、食事、健康、美容、美術、音楽、全てです。
そのあらゆる流行の流行り廃りには政治や経済も関係していますが、
テクノロジーがこと大きく関わっています。
例えば数百年前のヨーロッパでは
クラシック音楽、オペラなどが一つの流行を持っていました。
当時はマイクなどの音響機器がなかったため、
生声でホールや宮廷の聴衆に歌を届けるためには大きな声量がなければなりません。
昔の歌手は何よりもまず声量があることが大前提だったのです。
効率良く声量を上げるために
共鳴腔をかなり広げて太い声にし、
また声帯は閉鎖させて声の密度を100%に近づけます。
今でも声楽を勉強するとそういう声作りをしますが、
なぜ太くて厚みのある声をクラシックやオペラで用いるのかは
このような音楽の歴史を辿ると分かるのではと思います。
ところがマイクやレコードなどの録音媒体が開発されてくるにつれて
ポップス、ロック、R&B、ジャズなどの新しいジャンルが生まれ、
クラシックとは別の歌声の楽しみ方が出てきました。
そしてマイクや音響機器が発展するのに伴い、
徐々に音の細かいニュアンスが聞き手に伝わりやすくなりました。
歌手は声量よりも声質に意識を向けられるようになり、
そこからハスキーなかすれた声や細くて可愛らしい声など
昔の歌手が用いなかった様々な音色や表現が生まれてきました。
ですので音楽の環境が良くなった現代の音楽業界には
声が細く軽い歌手がいたり、ハスキーな歌手がいたり様々なのです。
簡単ですがざっくり書くとこのような流れになっています。
マイクやCDのような録音媒体が生まれなかったら
今ももしかしたらクラシックやオペラが全盛期かもしれません。
ボサノヴァのような癒しの音楽は
音響機器なしには広がらなかったでしょうし、
声量がない歌手は多くが淘汰されてしまうことでしょう。
人が楽しめる音楽の種類が増えたというのは良いことですよね。
また、昔は生歌を直接聴くことしか出来なかったものが
レコード、カセット、CD、DVDなど録音媒体を購入して聴く形が入ってきて
市場規模は一気に拡大しました。
そして今ではネット社会になり、
動画やストリーミングなどを利用して
聞き手が無料やより安価で触れられるものになってきています。
リアルタイムで音楽の披露する形も、
生放送を利用したり様々な形が生まれてきています。
このように、テクノロジーと音楽の流行は密接な関係があります。
ですのでどんな音楽が今後流行るのか、
どのような音楽の仕事が生まれるのかなどは
科学技術に注目すると先読み出来るようになるでしょう。
そもそもテクノロジーというのは
人をより便利にしたり効率良くするために生まれるので、
音楽業界、音楽の形も未来に向かって
きっとより便利で合理的になっていくのでしょうね。
ということで参考にしてみてください。
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