こんにちは、ボイストレーナーAKIRAです。
私たちは歌を歌うことを小さい頃からごく当たり前のようにこなしています。
でもそんな感覚的にパッと歌えてしまう歌も、
理屈で分解していくとこれがなかなか複雑な作業なのです。
曲を歌う際には、まず伴奏の音を聴きながらどこで自分の歌が入るかを計算し、
その手前でタイミングを見計らって必要な分量の息を吸い、
どの音程を出すのか、どんな言葉を発するのか、
どんな声質で出すのかを考え発声の筋肉に命令を送ったりと、
一瞬一瞬でたくさんの選択と計算をしています。
そしてそれを曲中ずっと連続して行い続けます。
このように歌を歌うことはマルチタスクの要素を持つため、
何かに気を取られたり頭の中で余裕がなくなると一つ一つがおろそかになります。
ボイトレのレッスンでも例えば音程に意識をしたことによって強弱が単調になったり、
滑舌を意識をしたことによって音程が外れてしまったりなどはよく見かけます。
他にもさらに複雑なマルチタスクで分かりやすいものは、
例えば楽器を弾きながら歌おうとした時や
踊りながら歌おうとした時などに歌が雑になってしまう状況でしょうか。
楽器を弾いたり体を動かしたりすることに頭の集中力をいくらか使ってしまうため、
歌の一つ一つがおろそかになってしまうのです。
ではこのように脳のキャパシティが足りず全部のことに意識が回らない、
どれかを意識すると他が抜け落ちてしまう状況になってしまった場合には、
私たちは何をすればいいでしょうか。
答えは簡単です。
歌う際に一つ一つのことをいちいち意識せず、
無意識で全て行えるくらいに繰り返して熟練させていくことです。
私たちは子供の頃に歩き方や走り方も分からなかったですが、
何度も繰り返すうちに今では意識しなくても当たり前に歩いたり走れるようになりました。
子供の頃に自転車の乗り方が分からずに転びながら自転車をこいでいましたが、
繰り返すうちに意識しなくても当たり前に乗れるようになりました。
このように人の脳は同じことを繰り返しているとその状況に慣れて順応します。
慣れないことはごく当たり前に出来るぐらいに
たくさん数をこなして脳の中に刷り込ませていきましょう。
歌を何度も何度も歌い込む練習が必要なのはこのためです。
練習を繰り返しているうちに段々意識しなくても出来ることが増えて、
最終的に全てのことが余裕のある状態で出来るようになってくるでしょう。
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