ボイトレ

イメージや気持ちと歌唱テクニックを繋げて歌を組み立てよう

こんにちは、ボイストレーナーAKIRAです。

今回は、歌唱テクニックと感情という部分について話していきたいと思います。

この記事と併せてこちらも良かったらご覧ください。
・歌が上手くなるためのボイトレ・練習で意識するべきポイント
・歌が上手くなる!ボイトレや歌における「聴き方」と「考え方」のポイント
・歌の上達とボイトレが効率良くなるためにはコツ、ポイントがある。

目次

イメージを膨らませてテクニックとリンクさせる

歌や楽器演奏というものは音楽であり芸術です。

人は一体どういう芸術に対して大きな魅力を感じるでしょうか。
人はどのような音楽に感動するでしょうか。

感動には様々な形があります。

人はクオリティの高いものやすごいものに感動しやすいですが、
それらに対してしか心が動かないわけではありません。

ダイナミックだったり派手なものでなかったとしても、
例えばそっと語りかけてくれるような音楽や素朴な音楽に感動することもあります。

全ての歌唱テクニックは、歌の中に用いることで聴き手に
「こういう感情を見せる」
「こういう印象を与える」

というような効果があります。

それらをいくつか合わせて使うことで、
伝えたいテーマや感情、イメージを明確に伝えることができるのです。

テクニックはただ使えば良いというものではありません。

方向性やバランス感覚を持って使わなければ違和感が生まれてしまい、
結果的に歌の内容が魅力的にならないことがあります。

上手にテクニックを使っていくためには、
自分の心の中の『感動』を感覚的に感じながら歌を組み立てていくのがいいでしょう。

理屈や技術だけで歌を考えると不自然なものになる可能性がありますが、
感動に忠実にテクニックを入れようとすると高い確率で自然に魅力的な歌になってきます。

そのためにも音楽や歌に感動できる豊かな感性が身に付くといいですね。

普段から歌を聴く時などに、

「その歌が自分をどんな感情にさせてくれるのか」
「その歌を通して歌手がどんなビジョンを見せようとしてくれているのか」

これらを感じながら自分の心の感度を高めておくと良いでしょう。

曲を通して伝えたい想いやメッセージを作ろう

より歌の魅力を高めるためにオススメしたいのが、
『曲を通して伝えたい想いやメッセージを作る』というものです。

人の心に訴えかけてくる歌に大体共通していることは、
聴き手に対して「これを伝えたい」というテーマやイメージが明確にあることです。

聴き手に伝えたいテーマは何でも良いと思います。

・自分の【発声の良さ】を見せつけてやりたい。 

例) 自慢の高音を聴かせたい!持ち前の声量を聴かせたい!など

・聴き手を特定の【気持ち】にさせたい。    

例) 楽しい気持ちにさせたい!切ない気持ちにさせたい!など

・聴き手に特定の【ビジョン】を感じさせたい。 

例) 草原に風が吹いているような風景が見えるように。など

・聴き手に特定の【メッセージ】を伝えたい。  

例) 世の中で最も必要なのは愛だよ!戦争は終わりにしよう。など。

テーマは一つで良いので、このように内容を具体的に決めていってみましょう。

テーマが決まったら次に考えるのは、
そのテーマをさらに魅力的に伝えるために「どのように歌えばいいのか」です。

その曲を歌う時にどんな声で、どんな言葉で歌えばテーマを伝えやすい歌になりそうでしょうか。
歌いながらテクニックも色々と使って試してみると良いと思います。

歌のテクニックについてはどの技を使うかという選択も大切ですが、
それをどれだけ、どのように使うのかも想像するようにしてみましょう。

どのくらいの頻度でそのテクニックを使うのか?
使う時はさり気なく歌の中に入れるのか?
それとももっとはっきり入れるのか?

などのように、
歌手はテクニックをどれだけ強調するかも調整することができます。

これも一つ一つを理屈で考えるよりは、
イメージや感覚で想像した方が歌はより魅力的になりやすいでしょう。

プロの歌を聴いて勉強してみるのはオススメです。

彼らはみんな個性がありながらバランス感覚に優れているので、
違和感が出たり魅力が損なわれたりしないように歌全体の構成を作っています。

バランスが良い歌とはどういう歌なのかという感覚も、
良質な歌をたくさん耳にしてたくさん感動をすることで少しずつ分かってきます。

イメージやテーマに合ったテクニック、歌い方のチョイスができるように、
プロの歌を参考にしたり自分の歌を想像しながら考えていきましょう。

テクニックを使いこなす発想力を身に付けよう

歌のテクニックの多くはそこまで複雑なものではありません。
難易度の低いものは、単純に知識として頭に入れるだけなら一瞬で済みます。

そしてそのテクニックをただ実践するのもそんなに時間はかかりません。

ただ、もしあなたが『カラオケで上手く歌う』のではなく
『アーティスト、シンガーとして歌う』のであれば、
テクニックを実践できるようになるのと同じくらい大切なことがあります。

それはテクニックをどこでどう使えば良いかという『発想力』を身に付けることです。

「ここでこのテクニックを入れると気持ち良いなぁ」と感じられる感性や発想力があると、
自分で応用ができるようになってきます。

そのテクニックの選択や応用はあなたのオリジナリティになります。

先ほど書いたように、
歌の中で伝えたいテーマや方向性が決まってくると
歌の中で使うべきテクニック、使わなくても良いテクニックはおのずと決まってきます。

自分の創る歌の世界をどういうものにしたいのか、
それをより質を高くし、明確に伝えるためには
どのテクニックをどのように織り交ぜていけば良いのか、

とまぁ少し難しそうに書いてみましたが、
何となく聴いて良い感じか、または違和感がないかどうか、
そんな感覚で判断してみても良いと思います。

自分で完全に身に付けて歌に使いこなせるようになるためには、
しばらく歌の中で使い続けていってみましょう。

ですので、もちろんカンが良い方はすぐに使えるようになる場合もありますが、
本当の意味でテクニックを身に付けるには少し時間がかかるケースもあります。

テクニックの組み合わせは無限

何人かのプロ歌手の歌を聴くと、
同じテクニックでも音色が違ったり使う場所が違っていたりと、
細かく見ていくとテクニックの使い方や種類がとても多種多様なのが分かると思います。

さらにはいくつかのテクニックを合わせて使うこともあります。

どんなテクニックを使うのか、
それらをどこで使うのか、
どんな音色で使っていくのか、

それらの組み合わせは本当に無限だと思っています。

昔から私がレッスン受講者の方に言っていることですが、
歌において大切なのは『バリエーションの多さ』です。

歌い方にバリエーションがあるとより幅広く表現が行えます。

バリエーションが増えてくると、
その中でより魅力的な音色、歌い方を選ぼうとするはずなので
歌の中身はどんどん魅力的に変わっていきます。

テクニックの色々な組み合わせ方や、
より応用したテクニックを考えたり試してみましょう。

あなたのオリジナリティ溢れるフレーズの歌い方を探してみてくださいね。

3オクターブは当たり前! 喉に優しい魅惑のハイトーンボイス養成メソッド

¥1,620
Amazon.co.jp

初心者から第一線で活躍する上級者まで
東京中野区のボイストレーニングスクール
IPC VOICE STUDIO
◆都内で対面レッスンの他、全国でオンラインレッスンが受講可能です。
レッスンや各種お問い合わせはこちら
◆当スクールHPです。
IPC VOICE STUDIOオフィシャルHP


メルマガだけの最新情報も。あなたの質問や悩みにも答えます。

↓【ボイストレーナーAKIRA公式メルマガ】の登録はこちらから

必須 メールアドレス


【半角英数字】

Jポップはなぜこんなにキーが高くなった?前のページ

音痴は直せる!歌が苦手な人に伝えたい事。次のページ

関連記事

  1. 発声

    喉の調子が悪い時でもトレーニングするべき?

    こんにちは、ボイストレーナーAKIRAです。喉の調子が悪い時でもボイト…

  2. Q&A

    どのアドバイスを信じればいいか分からなくて困った時。

    ※メルマガでのQ&Aを掲載しております。【質問】初めま…

  3. 発声

    プロの歌手の人は全く力を使っていないのでしょうか?

    ※メルマガでのQ&Aを掲載しております。【質問】いつも…

  4. その他

    声を出さずに声を良くするには?

    ※メルマガでのQ&Aを掲載しております。【質問】声を出…

  5. ボイトレ

    声の老化の原因と予防法。アンチエイジングボイトレのススメ。※2.24更新

    こんにちは、ボイストレーナーAKIRAです。今回は気になる「声…

  6. 発声

    特殊なケースの片側甲状披裂筋麻痺症例。

    こんにちは、ボイストレーナーAKIRAです。ごく稀なケースとして、全身…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

  1. 心の処方箋

    止まない雨はない。
  2. ボイトレのヒント

    歌が上手くなる!ボイトレや歌における「聴き方」と「考え方」のポイント
  3. メンタル

    短絡的に物事を判断しない。
  4. メンタル

    メンタルを安定させて、本番歌う時の緊張対策やボイトレ効率を高めよう。
  5. ボイトレ

    歌手、声優など必見!喉の筋肉(喉頭筋)の種類と声帯の動きを知ろう。
PAGE TOP
当HPでは文章の無断転載を禁止しております。ご理解のほどよろしくお願いいたします。