発声

その165「歌にどういう意図を持たせるか」

ちょっと間が空いてしまいましたが前回の続きです。

前回、「表現はバランスが大事だよ」という話をしました。

実際にどういう表現を良しとするか、

またどういう表現を悪いとするかは人それぞれ基準が違うので

なかなかその辺の線引きが難しいんですが、

ただある程度「こういうタイプの歌はこうした方が良い」

というルールのようなものが歌や音声表現にはいくつか存在します。

そのルールを大きく破ってしまうようだと悪い表現

そのルールに当てはまる表現なら良い表現とされる事が多いです。

今回はそれを踏まえて書いていきたいと思います。

さて、自分がする表現の良し悪し、

そして表現のバランスが保たれているかを見極める方法なんですが、

まずは自分の歌、自分の作品に

どういう意図を持たせるのかという所が重要になってきます。

真剣に気持ちを伝えたいのか、

伝えたいとしたらどういう気持ちを伝えたいのか、

声の良さを聞かせたいのか、

技術的なテクニックを魅せたいのか、

笑いを取りに行きたいのか、

のんびり穏やかな空気を作りたいのか、

などなど。

これは歌う曲によっても変わると思いますが、

この歌う上での狙いが細かく定まっていると

自分がどういう表現をすべきなのか、どこまでその表現をしていいのか、

という部分が決まりやすくなってきます。

逆にこれが定まっていないと、

聴き手に「歌の意図」が伝えにくくなってしまいます。

例えば穏やかなボサノヴァを

終始思いっきり張った声で歌う人はいないと思います。

逆にハードロックをボソボソ歌うという人もなかなかいないと思います。

意外性や笑いを取りにいく上ではこれはアリなんですけど、

通常の歌い方でやるような事でないのは分かると思います。

というように、歌うジャンル、歌うスタイル、歌の曲調

そして自分がどう歌いたいのかなどによって

やるべきこと、やってはいけないことが変わってくるので、

まずはそこを見つめるようにしてみると

表現のバランス具合も見えやすくなってくると思います。

このような理屈は

歌う人みんなが必ずしも考えている訳ではないんですけど、

ただ歌で聴き手の気持ちを動かすのが上手い人は

こういう狙いを感覚的に持っている方が多いです。

ということで参考にしてみて下さい。

次回に続きます(‘-^*)/

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