発声

その78「歌は実は複雑な動作?」

前回の「音痴のタイプ」の続きになります。

今回は「歌の動作」というものについて書いてみたいと思います。

歌を歌うと言うのは単純な一つの動作ではなく、

音程を取りながら、

リズムを取りながら、

伴奏を聴きながら、

歌詞を言いながら、

合間に息を吸いながら、

と言うように様々な動きを複合したものとなり、

さらに(例えばポップスの)上級者の場合は

強弱を変えながら、

声の硬さを変えながら、

口の中の形を変えて響きを変えながら、

声帯の閉まり具合を変えながら、

ビブラートなどその他の歌のテクニックを使いながら、、、

このように複雑な動作が増えていきます。

これらが同時に素早くこなせる必要があるわけです。

しかも出来れば余裕のある状態で、です。

上手く歌えない人たちというのは

前回の記事で書いたような何らかの理由で余裕がなくなり、

この複数の動作を同時に処理していくという作業が出来なくなるので

上手く歌えなくなるわけです。

人それぞれ何が原因でそうなるのかは違いますが、

原因ごとに対処法は大体同じなのでそれに沿って訓練していく事が出来ます。

これによって、やみくもに練習するよりも相当速いペースで上達が出来ます。

ちなみに「同時に処理をする」と言っても、

音楽は脳の中で使われている部分が

普段の勉強やスポーツなどに使っている部分と違うようなので、

頭がいい=歌が上手く歌える

スポーツが出来る=歌が上手く歌える

とは残念ながらならないのです。

音感は音楽で鍛えていかなければならず、

また、歌は音声的なイメージと喉の筋肉の使い方がリンクしなくてはいけないので

「楽器が出来ても歌が歌えるかどうかは別」になってくるのです。

ただ、歌の上手い人が歌うジャンルを変えてもそれなりに上手く歌える事や、

声優やナレーション、声のモノマネなどにも対応しやすいのは

「同じ喉の筋肉を扱っているから」と言う面で考えると納得出来ると思います。

・・・とまぁこうやって書いていくと随分難しい感じに見えてしまうんですが、

歌う人みんながこんなに複雑に考えなければいけないわけではありません。

出来ない事があった時に、

「出来るようになるための手がかりとしてこういう勉強をしてみる」

ぐらいに考えておいてもらえたらと思います(o^-‘)b

3オクターブは当たり前! 喉に優しい魅惑のハイトーンボイス養成メソッド

¥1,620
Amazon.co.jp

初心者から第一線で活躍する上級者まで
東京中野区のボイストレーニングスクール
IPC VOICE STUDIO
◆都内で対面レッスンの他、全国でオンラインレッスンが受講可能です。
レッスンや各種お問い合わせはこちら
◆当スクールHPです。
IPC VOICE STUDIOオフィシャルHP


メルマガだけの最新情報も。あなたの質問や悩みにも答えます。

↓【ボイストレーナーAKIRA公式メルマガ】の登録はこちらから

必須 メールアドレス


【半角英数字】

その77「音痴のタイプ」前のページ

その79「歌えない事はおかしな事じゃない」次のページ

関連記事

  1. Q&A

    ミックスボイスから歌い始める時に声量が出ません。

    ※メルマガでのQ&Aを掲載しております。【質問】カラオ…

  2. マスク

    発声

    声を出さない生活が続くと・・・。

    こんにちは、ボイストレーナーAKIRAです。コロナ禍では人と会…

  3. 発声

    その124「マイクを使って風邪がうつる?」

    さて、インフルエンザはワクチンのおかげで落ち着いてきたようですが、空気…

  4. ボイトレ

    高い声を出すなら喉の負担軽減を考えよう。

    こんにちは、ボイストレーナーAKIRAです。「高い声」というの…

  5. 発声

    その25「発声の筋肉」

    今回は発声に関する筋肉の話をしようと思います。細かく書くとちんぷんかん…

  6. 発声

    その58「ボイトレで個性が消える理由」

    今回は前回の続きで、個性が消える場合についてです。どちらかと言うとプロ…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

最近の記事

人気記事

  1. 心の処方箋

    止まない雨はない。
  2. 喉に良いこと

    歌手や声優必見!風邪を極力予防し喉の調子を保つポイント。
  3. ボイトレ

    歌の上達とボイトレが効率良くなるためにはコツ、ポイントがある。
  4. メンタル

    短絡的に物事を判断しない。
  5. ボイトレのヒント

    【完全保存版】発声の仕組みをマスターして、更に魅力的な声になろう
PAGE TOP