歌手の職業病

肋骨の疲労骨折について。

歌手、そして吹奏楽器奏者などは肋骨の骨折もまれに起こります。

なぜ起こるのかと言うと、原因は「息を吐く時の力の入れ過ぎ」によります。
これも僕は今まで歌手で何例か見てきました。
(うちの生徒じゃないですよ(;^_^A)

まずとても簡単におさらいをしておくと、
呼吸法には大きく分けて二つ、胸式呼吸腹式呼吸があります。

胸や胸の上部を使って呼吸する方法が胸式呼吸、
それに対して胸より下の横隔膜やお腹などの筋肉を使うのが腹式呼吸、
と一般的に言われています。
(細かい部分は置いておいて今は大まかに書きますね)

肋骨は肺や心臓、またその他の胸の周囲の臓器を囲って守っている骨です。

先ほど書いたように腹式呼吸はお腹周りの筋肉を使うと言われているため
肋骨への負担の事などは普通は考えないのですが、
でも実際には腹式呼吸の時も胸の筋肉を一緒に使っている事がほとんどで
肋骨にも少なからず圧力はかかっているのです。

そして腹式呼吸を重視する考え方の中には
「強く息を吐く事」「肺の息を全て絞り出す事」を重要と考えるタイプがあり、
この場合肺から息を絞り出すためにかなり力を使うので
その力は一緒に肋骨にも強く負担をかけていきます。

それを繰り返していると
毎回呼吸の度に肋骨に少しずつ負担が蓄積されて、
ある日骨折してしまうというパターンです。

呼吸の力で肋骨を折るというのはそう簡単に出来る事ではなく、
普通に歌っているだけではそう折れたりするものではありません。

実際に僕が見た例も全て
「とにかく思いっきり息を吐こう」という感じの
呼吸(特に息を吐くこと)に対して相当力を入れる考え方のメソッドを
一生懸命こなそうとしている人だったり、
またはそういう考え方で歌っている歌手でした。

僕も昔そういう呼吸法や発声法を当時のスクールで教わって
約2年ほど強く息を吐く呼吸中心のトレーニングをしていましたが、
骨折はしなかったものの今思い出すと
呼吸の練習の時に胸に痛みを感じていた記憶があります。

その方法の善し悪しについては置いておいて、
もしそういう呼吸法を教わっている、実践しているという方は、
その呼吸法は肋骨へ強い負担をかける恐れがあるという事を
念頭に置いておいた方がいいと思います。

ちょっと長くなったので次回に続きます(^_^)v

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